脱毛機器のスペックでよく目にする「IPL脱毛」「SHR脱毛」ですが、これらは脱毛方式の名称でメカニズムに違いがあります。
今回は「IPL脱毛方式」「SHR脱毛方式」の違い、メリット・デメリットについて解説していきます。その他の脱毛方式「S.S.C脱毛方式」「OPT脱毛方式」「THR脱毛方式」「HIPL脱毛方式」についてもご紹介しますので、脱毛マシン選びの際にぜひお役立てください。
目次
IPL脱毛とSHR脱毛の違い
画像引用元:美容専門サロン ラシック
IPL(インテンス・パルス・ライト)脱毛方式・・・毛のメラニン色素と毛根をターゲットに光を照射し、熱を生み出す事によって毛根にダメージを与える方式。
太く抜けにくい濃い毛にも効果的ですが、効果があるのは成長期の毛のみとなっています。発光の瞬間にチクッとした痛みが伴います。
SHR(スーパーヘアリムーバル)脱毛方式・・・毛の生成に重要な細胞を作り出す働きがあるバルジ領域と言われる皮膚層に低い熱でダメージを与える方式。
バジル領域への照射により、脱毛だけでなく抑毛効果も得られ、毛周期に関係なくどんな毛質にも効果があります。
ただし長時間のマシン使用は、出力が下がり効果が出にくくなってしまうケースもあります。
脱毛方式の違いが分かったところで、IPL脱毛とSHR脱毛のメリット・デメリットについて見ていきましょう。
IPL脱毛とSHR脱毛のメリット・デメリット
IPL脱毛方式 | ◎ワキやVIOのような黒くて太い毛の脱毛に効果を感じやすい。
◎脱毛効果を実感しやすい。 △毛周期に合わせて施術を行う必要があり脱毛完了までに時間がかかる。 (2~3ヶ月に1度の施術、脱毛完了まで2〜3年。) △全身脱毛スピード約90分。 ✖️ほくろ・色素沈着部位・日焼けした肌には施術NG。火傷のリスクあり。 ✖️施術時にチクッとした痛みを伴うケースも。 |
SHR脱毛方式 | ◎産毛・金髪・白髪にも効果がある。
◎毛周期に関係なく施術できるので、脱毛完了までのスピードが早い。 (2~3週間に1度の施術、脱毛完了まで6ヶ月。) ◎全身脱毛スピード約10〜15分。 ◎ほくろ・色素沈着部位・日焼けした肌でも施術OK。 ◎痛みがないため肌への負担が少ない。 △濃い毛には何度も照射が必要。 ✖️使用中に出力が下がり効果が得られにくいケースも。 |
IPL脱毛方式は、濃いヒゲやVIOなど頑固な毛にお悩みの方に大変効果的ですが、痛みが伴うためサロンスタッフによる出力調整の見極めなど施術技術が求められます。
SHR脱毛方式は、痛みがほとんどなく毛周期に関係なく脱毛効果を発揮するため、ジュニア脱毛やセルフ脱毛にも採用されています。
また、専用ジェルを塗って施術するため、そのジェルに含まれる美肌成分で美白・シミそばかす改善・ニキビケア・毛穴収縮のケア・赤ら顔改善の効果が期待できます。(使用するマシンによって専用ジェルに含まれる美肌成分は異なります)
従来の脱毛機はIPL脱毛方式を採用している機器がほとんどでしたが、2021年4月現在販売されている脱毛機の多くはSHR脱毛方式を採用しています。
お客様のご要望に合わせて脱毛方式を変えられるよう、IPL脱毛方式・SHR脱毛方式の両モードを搭載している脱毛機器も販売されています。
業務用脱毛機器一覧はこちら>
IPL脱毛・SHR脱毛2つの脱毛方式についてご紹介しましたが、その他にも脱毛方式が存在しますのでご紹介いたします。
IPL・SHR以外の脱毛方式7つ
これからご紹介する脱毛方式は、脱毛マシン販売会社が独自に開発した脱毛方式となっており、その多くはSHR脱毛方式を応用しています。
1.「NEO方式」
「NEO方式」とは、エステ機器の開発・販売会社の株式会社Dr.Viseaが独自に開発したSHR+IPL脱毛方式です。従来のSHR脱毛のメリットや効果はそのままに、安定した出力を維持したまま施術できるため連射スピードが落ちることなく優れた脱毛効果を得られます。
NEO方式の特徴
- 全身脱毛スピード〜20分
- 最短1年半~2年で全身脱毛完了
- 痛みが少ない
- 細い毛・産毛にも高い脱毛効果を発揮する
- 毛周期に関係なく施術できるので、脱毛完了までのスピードが早い
- 肌色に関係なく施術可能
- キッズ・メンズなど様々な毛質に施術できる
「NEO方式」採用のマシン|クリアスキンネオ
画像引用元:Dr.Visea
クリアスキンネオは、SHR方式とIPL方式を使い分けられるクリアスキン脱毛を採用している脱毛機です。タッチパネル操作にて、お客様に合わせた脱毛が可能です。毛周期に関係なく産毛や金髪、日焼けした肌や色黒肌の人にも照射可能で効果を発揮します。
サロンの使い方に合わせてオーダーメイド出力調整可能でき、キッズ・メンズ脱毛専門店にも対応できるので幅広いユーザー層にアプローチ可能な脱毛機です。
またBBL(ブロードバンドライト)機能に寄せたフォトの光を搭載しておりシミ・くすみ・しわ・たるみ・ニキビなどの肌悩みにもアプローチが可能です。そのほかブラックピーリング機能、バストケア機能も搭載されているため幅広いメニュー展開が可能です。
※初期費用無料で月額55,000円から導入可能ですので詳しくは販売会社にお問合わせください。
クリアスキンネオ販売メーカー(Dr.Visea)の特徴
- 日本レーザー医学会の会員である大学教授やクリニックを運営している顧問医師、過去に株式会社ソニーの商品開発を担当していた一流のエンジニアと連携して、医療大学の研究室にて開発しており安全性が高い。
- 医療機器販売許可を取得した脱毛機なので、介護施設やクリニックなどにも導入実績あり。
- Dr.Viseaのマシンを導入することで、日本レーザー医学会の会員である大学教授のセミナーや、ホットペッパービューティー代理店による集客セミナーを無料で受けられるため、他サロンとの差別化が図れる。
【クリアスキンネオの詳細】 本体価格:150万円(税込165万円) レンタル料金:初期費用0円、55,000円 1ショット:0.13円 ハンドピース代:9万9,000円(税込10万8,900円) マシン保証:1年間 |
2.S.S.C(スムーススキンコントロール)脱毛方式
画像引用元:脱毛サロンに通うメリット・デメリットと光脱毛の効果や金額
S.S.C(スムーススキンコントロール)とは、抑毛成分が含まれたジェルを塗布し毛穴に浸透させる脱毛方式で、美容脱毛サロン「ミュゼプラチナム」でも導入されています。
S.S.C脱毛方式の特徴
- 全身脱毛スピード60〜90分
- 最短6ヶ月~1年半で全身脱毛完了
- 痛みが少ない
- 美肌効果のあるジェルで黒ずみも解消
- 細い毛・産毛にも高い脱毛効果を発揮する
- 毛周期に関係なく施術できるので、脱毛完了までのスピードが早い
- 日焼け・地黒肌は火傷の恐れがあるので施術NG
先にご紹介したSHR脱毛方式と同じく、痛みがなく産毛にも効果を発揮しますが、全身脱毛スピードは60〜90分となっておりSHR脱毛方式(全身脱毛15分)に比べ時間がかかるようです。また、SHR脱毛方式とは異なりS.S.C脱毛方式は日焼け肌や黒肌への施術は火傷のリスクが伴うため推奨されていません。
3.OPT(高速連射方式)脱毛方式
画像引用元:ライエンス2
OPT(高速連射方式)とは、SHR脱毛方式の1つで、バルジ領域をターゲットにした弱いエネルギーの蓄熱効果による脱毛方式です。SHR脱毛のメカニズムに高速連射機能を持ち合わせた方式になります。
OPT脱毛方式の特徴
- 全身脱毛15〜30分
- 最短3~6ヶ月で全身脱毛完了
- 痛みが少ない
- 日焼け後・乳輪・色黒肌・ホクロにも施術OK
- 白髪・金髪・産毛にも効果あり
- 毛周期に関係なく施術できるので、脱毛完了までのスピードが早い
SHR脱毛方式の1つであるOPT(高速連射方式)は、全身脱毛完了の期間が最短3ヶ月となっております。個人により異なりますが効果実感までの期間がその他脱毛方式に比べ一番短い印象です。その他特徴や効果はSHR脱毛方式とほぼ同じす。
OPT(高速連射方式)を採用している業務用脱毛機器はこちら>
4.THR(サーモヒートリムーバー)脱毛方式
画像引用元:クリアエスピー(CLEAR/SP)
THR(サーモヒートリムーバー)とは、SHR脱毛方式の1つです。
SHR脱毛方式は、長時間マシンを使い続けていると出力が下がり効果が得られにくくなってしまいますが、THR脱毛方式は長時間の使用でも出力が下がることなく安定した脱毛効果を発揮します。
THR脱毛方式の特徴
- 全身脱毛20分
- 最短6ヶ月で全身脱毛完了
- 痛みが少ない
- 日焼け後・乳輪・色黒肌・ホクロにも施術OK
- 産毛から男性のヒゲまで幅広い毛質に効果あり
- 毛周期に関係なく施術できるので、脱毛完了までのスピードが早い
- 長時間のマシン使用でも安定した脱毛効果を発揮
得られる効果やその他の特徴はSHR脱毛方式とほぼ同じですが、SHR脱毛方式唯一のデメリットである出力低下を改善したのがTHR脱毛方式です。
5.HIPL(ハイ インテンス パルスライト)脱毛方式
画像引用元:エステサロン vivi ✽美々✽
HIPL(ハイ インテンス パルスライト)とはSHR脱毛方式の1つで、長時間マシンを使い続けていると出力が下がり効果が得られにくいSHR脱毛方式のデメリットを改善した脱毛方式です。
HIPL脱毛方式の特徴
- 全身脱毛約12分
- 痛みが少ない
- 日焼け後・乳輪・色黒肌・ホクロにも施術OK
- 産毛から男性のヒゲまで幅広い毛質に効果あり
- 毛周期に関係なく施術できるので、脱毛完了までのスピードが早い
- 長時間のマシン使用でも安定した脱毛効果を発揮
得られる効果やその他の特徴はSHR脱毛方式とほぼ同じで、先にご紹介したTHR脱毛方式同様、出力低下を防ぎ長時間マシンを使用しても安定した脱毛効果を発揮します。
6.NPL(ニューパルスライト)脱毛方式
画像引用元: Rioxy VICTORIA
NPL(ニューパルスライト)とはSHR脱毛方式同様、バルジ領域と言われる皮膚層に低い熱でダメージを与える脱毛方式です。
NPL脱毛方式の特徴
- 全身脱毛約28分
- 最短8ヶ月で全身脱毛完了
- 痛みが少ない
- 日焼け後・乳輪・色黒肌・ホクロにも施術OK
- 産毛から男性のヒゲまで幅広い毛質に効果あり
- 最短月1回の施術が可能
得られる効果やその他の特徴はSHR脱毛方式とほぼ同じです。
7.S-IPL(スーパーインテンスパルスライト)脱毛方式
画像引用元:SHR方式の脱毛機とマスターライトの違い
S-IPL(スーパーインテンスパルスライト)とはSHR脱毛方式の1つで、長時間マシンを使い続けていると出力が下がり効果が得られにくいSHR脱毛方式のデメリットを改善した脱毛方式です。
S-IPL脱毛方式の特徴
- 全身脱毛約20分
- 最短半年〜1年以内に全身脱毛完了
- 痛みが少ない
- 日焼け後・乳輪・色黒肌・ホクロにも施術OK
- 産毛から男性のヒゲまで幅広い毛質に効果あり
- 長時間のマシン使用でも安定した脱毛効果を発揮
得られる効果やその他の特徴はSHR脱毛方式とほぼ同じですが、SHR脱毛方式唯一のデメリットである出力低下を改善したのがS-IPL脱毛方式です。
業務用脱毛機の選び方
業務用脱毛機を選ぶ際は脱毛方式などの事前知識を持って情報を見分けることが重要です。
業務用脱毛機の選び方について紹介しているYouTubeなどもさまざま公開されていますので、こういった情報を参考にしたうえで脱毛機を選ぶようにしましょう。
まとめ
今回は、「IPL脱毛方式」「SHR脱毛方式」の違いとその他の脱毛方式についてご紹介しました。脱毛方式の特徴を知っておくことで業務用脱毛機を比較検討する際に役立ちますので以下の表を参考にしてみてください。
各種脱毛方式の比較
脱毛方式 | IPL | SHR | NEO方式(SHR・IPL) | S.S.C | OPT(SHR脱毛) | THR(SHR脱毛) | HIPL(SHR脱毛) | NPL(SHR脱毛) | S-IPL(SHR脱毛) |
全身脱毛 | 約90分 | 約10〜15分 | 約20分 |
約60〜90分 | 約15〜30分 | 約20分 | 約12分 | 約28分 | 約20分 |
脱毛完了 | 2〜3年 | 6ヶ月 | 6ヶ月~1年半 |
1年半~2年 | 3~6ヶ月 | 6ヶ月 | 不明 | 8ヶ月 | 半年~1年 |
痛み | あり | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし |
毛周期 | あり | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし | なし |
薄い毛 | × | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
濃い毛 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
日焼け・黒肌 | × | ◯ | ◯ | × | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
出力低下 | なし | 長時間使用時あり | なし | 長時間使用時あり | 長時間使用時あり | なし | なし | 不明 | なし |