エステでも導入可能な脂肪溶解剤として注目を集めているレモンボトル。今回は、エステサロン向けに、レモンボトルの概要や導入するメリット、導入に必要なもの、レモンボトルが導入可能な美容液導入機器の種類、価格や仕入れ先、メニュー化する際のポイントなどをご紹介します。
目次
レモンボトル脂肪溶解エステとは?
レモンボトルとは、世界38ヶ国100億の売上を達成している韓国発の脂肪溶解剤です。
お顔やボディの特定の部位にレモンボトルを浸透させることにより、脂肪細胞を分解し自然に体外に排出することで痩身効果を得ることができます。
レモンボトルは脂肪細胞の数を減らすだけでなく脂肪細胞を小さくする効果があり、効果は半永久的でリバウンドしにくいというメリットがあります。
また、天然成分を主成分にしているため痛みや腫れが少ないのが特徴です。
2023年に日本に上陸しニュースメディアで取り上げられるなど注目度が高い脂肪溶解剤です。
脂肪溶解注射との違いとエステで施術できるワケ
【脂肪溶解注射とレモンボトルの違い】
脂肪溶解注射 | レモンボトル | |
施術 | 注射で皮下脂肪に溶解剤を注入 | 美容液導入機器または注射を使って溶解剤を導入 |
効果 | 半永久的に痩身効果が持続 | 半永久的に痩身効果が持続 |
成分 | デオキシコール酸、フォスファチジルコリン | 天然由来成分 |
ダウンタイム | 通常数日〜1週間程度 | ほぼなし |
症状 | 腫れ、内出血、赤み | ほぼなし、または軽度の腫れ・赤み |
提供 | クリニックのみ | クリニック、エステサロン |
1ccの相場 | 約3,000円〜1万円 | 約4,980円〜6,000円※ |
※エステサロンの料金相場です。
従来の脂肪溶解は、脂肪溶解剤を注射で投与する「脂肪溶解注射」が一般的でした。「脂肪溶解注射」で使用される薬剤の主な成分は、デオキシコール酸やフォスファチジルコリンです。デオキシコール酸は、腸内の細菌の代謝によって生成される胆汁酸の一種で、注射部位の鈍痛やズキズキとした痛みや腫れを引き起こすリスクがあります。フォスファチジルコリンは大豆由来の成分で構成されているため安全性はありますが、薬剤を注射で投与しなければならないというデメリットがあります。
一方レモンボトルは、パイナップルに多く含まれるタンパク質分解酵素「ブロメライン」や、大豆に含まれる脂肪分解作用をもつレシチンなど、100%天然由来成分で構成されている薬剤です。既存の製剤に多く入っているデオキシコール酸などが含まれないため、ズキズキとした痛みやダウンタイムがほぼありません。
また、注射だけでなく美容液導入機器でも浸透していく脂肪溶解剤なので、注射針を使わないエステサロンでも受けることができます。
エステで施術を受ける場合は、髪の毛よりも細い針が搭載されている「ダーマペン」や「マイクロニードリング」などの美容液導入機器で薬剤を浸透させていくため、注射針による内出血や痛みのリスクがありません。
レモンボトルの施術方法
画像引用元:【Dr.Visea】レモンボトルの取り扱い開始
エステでの施術方法は、レモンボトルを気になる部位に塗布し、美容液導入機器で皮下に浸透(導入)させていきます。美容液導入機器の種類によってマシンの操作方法が異なります。
レモンボトルで痩せる仕組み
レモンボトルに含まれる成分には脂肪溶解に必要な要素が全て詰まっており、脂肪の分解から排出までをサポートしてくれます。
レモンボトルで痩せる仕組みは以下の通りです。
1)パイナップル由来の酵素「ブロメライン」が、脂肪を分解。
2)大豆由来の「レシチン」が脂肪の乳化を促し、排出しやすくする。
3)ビタミンB2の「リボフラビン」が、代謝を促進し脂肪を排出。
分解され乳化された脂肪は、リンパ液や血液に乗り体外に排出されやすくなります。そのため、部分痩せやセルライトの改善に効果的です。
レモンボトルを導入する4つのメリット
1:高単価メニューが作れる
レモンボトルの1回あたりの施術相場は、部位により異なりますが8,000〜29,000円となっており、推奨されている施術回数は3〜6回が目安です。メニューの単価が高いだけでなく、3回/5回/10回などのコースを用意することもできます。また、ラジオ波・EMS・マッサージなど既存メニューとも相性が良いメニューです。
レモンボトルを導入することで、高単価のリピートメニューを作ることができます。
2:施術がシンプル
レモンボトルは、施術部位にレモンボトルを塗布して機器で導入させていく施術です。レモンボトルの施術時間は、フェイシャルの場合は15〜20分と短く、確実に痩身効果を得られるにもかかわらず施術自体がシンプルです。そのため、スタッフ育成の手間も省けます。
3:部分痩せのニーズに強い
痩身において自己努力では解決しにくい部分痩せは根強いニーズがあります。継続的な努力が必要なダイエットにはハードルを感じる人が多いなか、レモンボトルはピンポイントで部分痩せが実現できるため、人気のメニューになります。
4:エステで脂肪溶解が可能
従来の脂肪溶解はクリニックで注射で投与する方法が一般的でした。しかし、レモンボトルは、表皮から導入しても十分効果が得られる痩身なため、注射に抵抗がある方や、クリニックの料金に抵抗のある方でも気軽に脂肪溶解を受けられるため注目度が高いメニューです。
レモンボトル導入に必要なもの
レモンボトル導入には以下のものが必要です。
- レモンボトル本体(1箱あたり/10ml×5本)
- レモンボトルが導入できる業務用美容液導入機器
- 施術に必要なベッドやチェアなど
すでに美容液導入機器や施術台があるサロンはレモンボトル本体を購入するだけで、いますぐ痩身メニューを始めることができます。
レモンボトルが導入できる機器の種類|7種
レモンボトルは、皮下脂肪へレモンボトルを浸透させるための美容液導入機器が必要になります。レモンボトル導入が可能な美容液導入機器は以下の通りです。
1:マイクロニードリング・ダーマペン・ダーマスタンプ
画像引用元:雪月花ビューティークリニック
マイクロニードリングとは、極細針で皮膚表面に目に見えない微細な針穴を開けることで美容液や整肌成分を浸透させる施術です。「ダーマペン」や「ダーマスタンプ」という機器でも採用されている技術で、皮膚表面に10万〜100万個の微細な孔(あな)を作り出し、角質層まで美容導入液を効率良く浸透させることが可能なので、レモンボトルの導入に最適です。
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2:プラズマ美顔器
画像引用元:Dr.Visea
プラズマ美顔器(プラズマシャワー・プラズマミスト)とは、肌にプラズマを照射することで針を刺さずに皮膚の再生を促進することができる美肌治療機器のことです。従来のレーザーとは異なり、プラズマ美顔器は血液や表皮組織にダメージを与えることがないため、皮膚疾患の治療、ニキビの原因となるアクネ菌の滅菌、皮膚の再生や色素の沈着改善、弾力性向上などが期待できます。プラズマ美顔器は美容液浸透力に大変優れており、レモンボトルの導入に最適です。
3:エレクトロポレーション
画像引用元:メディアージュクリニック名古屋院
エレクトロポレーション(電気穿孔法)は、特殊な電気パルスにより一時的に皮膚の細胞間に小さな隙間を作ることで、高分子の美容成分を肌深部までダイレクトに浸透させる美容法です。従来のイオン導入は粒子の大きなヒアルロン酸やコラーゲンなどの成分はイオン化できないため浸透させることができませんが、ポレーションは粒子の大きな成分でも肌深部に届けることができ、その浸透率はイオン導入の約20倍ともいわれています。
4:エアインジェクション・高圧ジェット
画像引用元:VIiCELK
エアインジェクション(高圧ジェット)は、別名ニードルレスインジェクターとも呼ばれ、針を使わずに高速ジェットで酸素を高圧噴射し、肌や頭皮の奥へ美容成分を届けることができる美顔器です。
5:超音波導入
画像引用元:赤井クリニックスキンケア
超音波導入は、高密度超音波の振動を利用して皮膚にキャビテーション現象(空洞化現象)を起こし、美容成分を肌の深部に浸透させる美容液導入機器です。
6:イオン導入
画像引用元:赤井クリニックスキンケア
イオン導入とは、微弱な電流によりお肌のバリア機能を一時的に和らげ、電気の反発力を利用して肌の真皮層まで美容液を導入・浸透させる方法です。マイナス(−)の電気の力を利用してイオン化した有効成分を皮膚深部へ導入することができます。
7:近赤外線機器
画像引用元:神楽坂のヘッドスパ専門店「HIGUCHI」(ヒグチ)
近赤外線は可視光線と赤外線の中間に位置する電磁波の一種で、皮膚に高い浸透力があり、深い組織まで熱を与えることができます。生体に高い浸透力を持ち、皮膚表面だけでなく筋肉、血管、神経など身体の深い部分まで到達する特徴があります。
これらの美容液導入機器をすでにお持ちのサロンは、レモンボトルの導入前に必ずメーカーに「レモンボトルの施術が可能か?」を確認しておきましょう。
レモンボトルの仕入れはどこで?価格の目安
正規代理店リスト
レモンボトルは、医療機関向けまたは正規ディーラー経由で流通している業務用脂肪溶解製剤です。原則として医師免許または美容業許可を持つ事業者のみが仕入れ可能です。
下記の医療機関やエステサロン専用の会員制ディーラーサイトを通じて購入することができます。
【レモンボトル取扱業者リスト】
Dr.Visea(ドクタービセア) | 正規代理店。オンラインで購入可能。 | 販売サイトはこちら> |
ビューティガレージ | 業務用卸サイト。会員登録で購入可能。 | 販売サイトはこちら |
ミヤタッチ | 業務用卸サイト。会員登録で購入可能。 | 販売サイトはこちら |
導入する際はサロン名義で商材ディーラーへ問い合わせまたは登録をし、必要に応じて導入講習を受講してから購入するようにしましょう。
レモンボトルの価格
一般的にレモンボトルは1箱(10ml×5本)で約45,000円〜55,000円(税込)が目安です。
お顔への施術の場合、1回の施術で2〜5cc使用するため1箱でおよそ10〜25回分になります。なお、商材ディーラーによってはキャンペーンや割引が適応される場合があります。
非正規ルートからの購入に注意!
代理店契約を結ばずにレモンボトルの正規特約代理店と称して無許可で販売を行う業者も多くあります。楽天やメルカリなどでも販売されていますが、このようなECサイトやフリマアプリはトラブルがあった際にメーカーに相談できなかったり、正しい施術方法のレクチャーがなかったり、正規品かどうか確認できないため大変危険です。
レモンボトルを導入する際は正規代理店以外からの購入は控えましょう。
レモンボトルをメニュー化する際のポイント3つ
1:導入量と料金設定の目安
エステサロンにおけるレモンボトルの施術料金目安は以下の通りです。以下の相場には初回クーポン新規向けクーポンの料金や、セットで施術のEMSや吸引などのメニューが含まれます。
【レモンボトル1回あたりの料金相場】
施術部位 | 料金相場 | 使用cc目安 | 1ccあたりの相場 |
顔(全体・小顔) | 8,000〜25,000円 | 2〜5cc | 3,000〜4,000円 |
二の腕 | 18,000〜33,000円 | 2.5〜5cc | 6,000〜7,000円 |
腹部 | 25,000〜55,000円 | 5〜10cc | 5,000〜6,000円 |
太もも | 22,000〜33,000円 | 5〜10cc | 4,000〜5,000円 |
背中・肩甲骨 | 11,980〜22,000円 | 3〜10cc | 2,000〜4,000円 |
膝上・膝下 | 25,000〜29,000円 | 2.5cc | 10,000円前後 |
レモンボトルは、何cc使用するかによって料金が異なるため上記は目安です。また、レモンボトルの効果を最大限発揮するための施術(EMS吸引やマッサージ)とセットで料金設定されているケースも多くありますので、既にあるメニューとの組み合わせが可能かどうか事前に販売代理店や販売メーカーに相談するようにしましょう。
2:施術時間の設定
レモンボトルの施術時間は、フェイシャルの場合15〜20分、ボディの場合30〜60分が目安です。カウンセリングやお着替え、その他のEMSや吸引などの施術時間も含めると、フェイシャルの場合60分、ボディの場合120分程度を予定しておくと良いでしょう。
3:レモンボトルと相性がいいメニュー
レモンボトルは、EMSや吸引、ラジオ波やマッサージなどの痩身メニューと組み合わせることで痩身効果を高めることができます。
また、美容液導入機器に搭載されている美肌メニューとの組み合わせもオススメです。
【レモンボトルと相性がいいメニュー例】
- EMS
- 吸引
- ラジオ波
- キャビテーション
- コルギ
- リンパ流し
- 鍼灸 など
既存メニューとのセットでメニュー単価UPが可能なので、痩身メニューがある場合にはオプションとして組み合わせて展開するのがオススメです。既存メニューとの組み合わせが可能かどうかは、事前にレモンボトル販売代理店や、ご使用中の美容液導入機器の販売メーカーに相談するようにしましょう。
レモンボトル導入はこんなサロンにおすすめ
1:小顔メニューを充実させたい
レモンボトルは、二重顎や目元のたるみなど、落としにくいお顔の脂肪にピンポイントでアプローチが可能です。また、美容液導入機器をお持ちのサロンであれば、マッサージなどの手技不要ですぐに小顔メニューを展開できます。
2:痩身コースを作りたい
レモンボトルは、1回でも効果が得られる施術ですが複数回導入することで確実に脂肪細胞を減らすことができるためコース契約が取りやすいメニューです。また、レモンボトルは痩身効果が高いため、効果を実感したお客様から、他の部位への施術を希望してもらえる可能性が高まります。痩身メニューのコース契約を取りたいサロンにおすすめです。
3:高単価メニューを探している
レモンボトルは50ccあたり約45,000円〜55,000円(税込)です。施術料金は1ccあたり3,000〜10,000円で価格設定できるため、利益を出しやすい商材といえます。
「高単価メニューを探している」「スタッフ育成の手間がない施術が簡単なメニューを探している」というサロンにおすすめです。
プロが解説|レモンボトル導入を検討しているサロンへ
レモンボトルが世界80ヵ国に広まり、医療業界・エステ業界で注目されている理由とは?
成分・導入方法・マシンとの相性まで、現場目線でしっかり解説された信頼性の高い動画をご紹介します。レモンボトルの本格導入を検討しているサロンオーナーさん必見です。
まとめ|導入前にチェックすべきToDoリスト
今回は、レモンボトルの概要や導入するメリット、導入に必要なもの、レモンボトルが導入可能な美容液導入機器の種類、価格や仕入れ先、メニュー化する際のポイントなどをご紹介しました。
レモンボトルを導入する際は、以下の事項を確認しておきましょう。
【導入前にチェックすべきToDoリスト】
- レモンボトルを導入できる美容液導入機器はあるか?ない場合は、どの導入機器を購入するか?
- レモンボトルを購入する正規代理店の選定
- 価格設定とメニュー設計
- モニター施術やキャンペーン内容の発信
レモンボトルについての導入に関する不明点は、今回ご紹介した正規代理店に相談するのがオススメです。レモンボトルを導入し、高単価メニューで売上UPを目指しましょう!