メンズ脱毛サロンは近年注目を集める美容市場の一つです。今回は、メンズ脱毛サロン開業をお考えの方へ向けて、メンズ脱毛の市場や開業に必要な資格や資金、開業資金を抑える方法や開業までの流れをご紹介いたしますので参考にしてみてください。
目次
メンズ脱毛サロンとは?
メンズ脱毛サロンとは、男性ならではのムダ毛悩みに特化した脱毛サロンです。
- 朝に剃っても夕方には生えてくるヒゲ
- ムレて気になるVIOライン
- 服からはみ出る腕・足
- 胸の目立つムダ毛 など
単に脱毛するのではなく、腕や足など部位によって減らす毛の量を調節したり、かっこいい形のヒゲにデザインするなど「ツルツルにしてしまうのには抵抗がある」という方にも対応するケースがあります。
毎朝のヒゲ剃りで肌荒れに悩んでいる方や、自己処理の手間を省きたいといった方にニーズがあります。
メンズ脱毛サロンは儲かる?メンズ脱毛の市場規模
男性に特化したメンズ脱毛サロンですが、市場の規模が気になるところ。メンズ脱毛サロンを開業して売上は見込めるのでしょうか?メンズ脱毛サロンの市場規模について見ていきましょう。
画像引用元:エステサロンでも導入されている最新脱毛器なら業務用脱毛器のCLEAR/SP
脱毛市場の売上高は800億円超の成長産業となっており、日本人女性10代〜50代の幅広い年齢層で73%の方がムダ毛に悩んでいることが分かっています。
また、同時に男性脱毛のニーズも急増しており、市場調査メディア ホノテによる『美容脱毛・医療脱毛のサービス利用経験』の調査結果によると、20代男性の“7人に1人が脱毛サービスの利用経験あり”となっており、『脱毛サロンの利用状況』のアンケート結果によると、男性の脱毛利用率が高いのは20代〜30代となっているようです。
画像引用元:美容脱毛・医療脱毛はしたことある?男性のムダ毛処理に対する好感度は?10~30代の男女2,000人調査
また、女性に人気の脱毛部位は「ワキ」ですが、男性に人気の脱毛部位は「ヒゲ」が圧倒的となっており、男性脱毛と女性脱毛の価格を比較すると、男性は体毛が濃く太いため、施術回数が増えることから男性脱毛の平均価格は『女性の約1.5倍』と言われています。
メンズ脱毛サロンの市場は今後も拡大する可能性があり、平均単価も女性の約1.5倍と見込まれることから、20〜30代男性をターゲットにすることで新規参入するチャンスは大いにあると考えられます。
メンズ脱毛サロン開業に必要な資格や届出
メンズ脱毛サロンに資格は不要
日本で一般的に行われている脱毛の種類は、光脱毛・レーザー脱毛・ニードル脱毛の三つです。中でも『資格なしで施術できるのは光脱毛だけ』になります。
引用元:メンズ脱毛サロンの開業に必要な準備と重要ポイントまとめ
レーザー脱毛とニードル脱毛は医療機関のみで許可されており、メンズ脱毛サロンを光脱毛で開業する場合は、特別な資格や届出は必要ありません。
脱毛サロンは導入する業務用脱毛機によって脱毛効果が大きく左右されるため、特別な資格が無くても効果が高い脱毛を提供することが可能です。
民間資格を取得することでサロンの信用度を高め競合と差別化できるケースがありますが、資格取得に時間や費用がかかるため「業務用脱毛機の脱毛効果に頼らず、カウンセリングに力を入れたい」という方は以下を参考にしてみてください。
脱毛の民間資格
資格 | 概要 | テキスト・受験料 |
JEPA認定美容ライト脱毛エステティシャン | 専門家による教育講習を通して受講者の皆様に美容ライト脱毛に関する基礎的な知識を習得する。 | 16,300円 |
CPE認定電気脱毛士 | E.T.S.(TOEICなどを開発・実施する世界最大規模の公共試験開発機関)が運営している国際的な脱毛資格。 | 40,000円 |
美容脱毛士 | 技術や知識に自信のある方もより細かい知識や最新情報を得ることができ、更なる技術の向上が可能な資格です。 | 3,800〜15,000円 |
※受講料やスケジュールなど詳しくは各資格の公式サイトをご確認ください。
個人事業主の方は開業届を出しましょう
サロンのみならず、個人で事業を始める場合は『個人事業の開業・廃業等届出書』と言われる開業届を管轄の税務署に提出する必要があります。
『個人事業の開業・廃業等届出書』を国税庁のホームページからPDFをダウンロードし、事業開始から1カ月以内に税務署に提出・郵送します。
提出書類は以下の通りです。
- 開業届
- 開業届の控え(開業届と同じ内容を記入した届出書もしくはコピーしたもの)
- 返信用封筒と切手
- マイナンバーが確認できる書類(住民票など)の写し
開業届の記入や提出を手作業で行うと手間や時間がかかるため、開業届を作成できる無料サービスを利用しても良いかもしれません。
開業届が最短5分で完成|個人事業の開業手続きfreee(フリー)はこちら>
メンズ脱毛サロンの開業に必要な資金
メンズ脱毛サロン開業に必要な開業資金(物件費・備品費など)は約100〜500万円が相場と言われていますが、業務用脱毛機器は1台あたり150〜500万円ほどしますので、マシン代を含めると500〜1,000万円ほどの開業資金を見積もっておくと良いでしょう。
また、自宅で開業するのか?テナントを借りて開業するのか?などの開業形態によって必要な必要な資金が異なりますので、詳しく見ていきましょう。
開業形態 | 開業資金の目安※ |
自宅で開業 | 約220〜610万円 |
賃貸マンションで開業 | 約300〜700万円 |
テナントを借りて開業 | 約630〜1,020万円 |
※業務用脱毛機器150〜500万円を1台導入した場合
自宅で開業する際に必要な資金
自宅でメンズ脱毛サロンを開業する場合は、物件取得費や月々の家賃支払いが必要ないため最も低コストで開業することができます。
自宅で開業する場合の開業資金は70〜110万円程度と言われ、業務用エステ機器を導入する場合は約220〜610万円となります。(業務用脱毛機器1台導入の場合)
開業時に必要なもの | 資金の目安 |
物件費用 | 0万円 |
内装費 | 約20万円 |
施術台などの大型備品・家具類 | 約10〜50万円 |
消耗品 | 約10万円 |
広告宣伝費 | 約30万円 |
業務用脱毛機器(1台) | 約150〜500万円 |
開業資金の合計:約220〜610万円 |
自宅でメンズ脱毛サロンを開業する場合には、物件取得費がかからないため最も低コストで開業することができます。
賃貸マンションで開業する際に必要な資金
賃貸マンションでエステサロンを開業する場合は、敷金・礼金・仲介手数料・前家賃などの物件取得費がかかります。
賃貸マンションで開業する場合の開業資金は約150〜200万円程度と言われ、業務用脱毛機器を導入する場合は約300〜700万円となります。(業務用エステ機器1台導入の場合)
開業時に必要なもの | 資金の目安 |
物件費用※(家賃10万円想定の場合) | 約50万円 |
3ヶ月分の家賃(家賃10万円想定の場合) | 約30万円 |
内装費 | 約20万円 |
施術台などの大型備品・家具類 | 約10〜50万円 |
消耗品 | 約10万円 |
広告宣伝費 | 約30万円 |
家電類 | 約10万円 |
業務用脱毛機器 | 約150〜500万円 |
開業資金の合計:約300〜700万円 |
※物件取得費…敷金を家賃2ヶ月分、礼金・仲介手数料・前家賃をそれぞれ家賃1ヶ月分と想定した場合。
賃貸マンションの場合、大規模な内装工事費がかからないというメリットがありますが、当面の家賃や光熱費として家賃3ヶ月分は確保しておいたほうが良いでしょう。
テナントを借りて開業する際に必要な資金
テナントを借りてエステサロンを開業する場合は、仲介手数料・前家賃のほか保証金・内装工事費などの物件費用がかかります。
テナントを借りて開業する場合の開業資金は約480〜520万円程度と言われ、業務用エステ機器を導入する場合は約630〜1,020万円となります。(業務用エステ機器1台導入の場合)
開業時に必要なもの | 資金の目安 |
物件費用※(家賃20万円想定の場合) | 約160万円 |
3ヶ月分の家賃(家賃20万円想定の場合) | 約60万円 |
内装費 | 約200万円 |
施術台などの大型備品・家具類 | 約10〜50万円 |
消耗品 | 約10万円 |
広告宣伝費 | 約30万円 |
家電類 | 約10万円 |
業務用脱毛機器 | 約150〜500万円 |
開業資金の合計:約630〜1,020万円 |
※物件取得費…仲介手数料・前家賃をそれぞれ家賃1ヶ月分、保証金を家賃6ヶ月分と想定した場合。
テナントを借りてメンズ脱毛サロンを開業する場合は居抜き物件にすることで内装工事費を抑えることができますが、自宅やマンションよりも店内面積が広く客数も増えるため、スタッフを数人雇う必要性や業務用脱毛機器を複数台導入することも考慮しておきましょう。
メンズ脱毛サロンの開業資金を抑える方法
金融機関の融資や助成金・補助金制度を活用することで、メンズ脱毛サロンの開業資金を抑えることができます。
1.日本政策金融公庫の融資
画像引用元:日本政策金融公庫
日本政策金融公庫が提供する「新規開業資金」は事業開始から概ね7年以内であれば融資を受けることができます。融資限度額は7,200万円(うち運転資金4,800万円)となっておりメンズ脱毛サロンの開業資金を補うことができます。
融資を受ける際に必要な書類は以下の通りです。
【融資審査に必要な提出書類】 事業計画書、通帳コピー半年分、運転免許証コピー、印鑑、印鑑証明書、過去2年分の源泉徴収票か確定申告書、場合により不動産の登記簿謄本など ※受ける融資によって必要書類が異なる場合がございます。 |
2.助成金・補助金制度
画像引用元:助成金って何?補助金とどう違う?
国や自治体が独自に設定している助成金・補助金制度を活用することで開業資金の一部を抑えることが可能です。
- 助成金…受け取るための要件を満たしていればほぼ支給。
- 補助金…申請件数に条件がありますので審査が通れば支給。
助成金や補助金は、国や地方公共団体、民間団体などから支出され、原則返済不要ですので開業時にぜひ活用したい制度の一つです。
開業時に活用できる助成金・補助金制度には、創業時に必要な経費の一部を国や地方公共団体が補助してくれる創業助成金(限度額100〜300万円)や、クラウドサービスの導入・初期費用、ホームページ作成費用などを補助してくれるIT導入補助金(限度額30〜450万円)などがあります。
助成金・補助金制度は、申請期間が決まっているものが多く、期限を過ぎると次年度の申請となりますので留意しておきましょう。
エステサロン開業に使える助成金・補助金について詳しくはこちら>
3.エステ用業務機器メーカーの開業支援
画像引用元:Dr.Visea
業務用脱毛機器を販売しているメーカーの中には、助成金・補助金制度に精通している専門家が提携して開業支援を実施しているメーカーもあります。
脱毛機やハイフ機器、痩身機器、美顔器などのエステ用業務機器を販売している株式会社Dr.Viseaでは、マシン購入者への開業支援に力を入れており、銀行からの融資を受けやすくしたり助成金・補助金制度の申請をサポートしています。
開業サポートに強いメーカーからマシンを購入することで、開業資金を抑えるためのノウハウや集客支援、融資や助成金・補助金申請に必要な事業計画作成のサポートをしてもらうことが可能です。
Dr.Visea|エステ機器購入者へのサポート内容一例
【補助金・助成金サポート】 【その他】 |
また、業務用脱毛機器は100〜500万円が相場となっていますが、ローン・リース・レンタルで導入できるメーカーから購入することで開業資金を抑えることができます。
先述した株式会社Dr.Viseaでは、セルフエステでも使用できる業務用脱毛機(税込165万円)をローン・リース・レンタルの場合初期費用0円で導入することができます。
メンズ脱毛サロンの集客方法
メンズ脱毛サロンは年々増加していますが、女性専用の脱毛サロンと比べるとまだまだ利用客が少ないため、新規顧客の獲得が厳しいのが現状です。
メンズ脱毛サロンで集客するためには、
- 男性ユーザーのニーズを理解したホームページ作成
- 男性ユーザーのムダ毛悩みを解決する情報をブログで発信
- 「地域名+メンズ脱毛」でホームページが上位表示されるようSEO対策をする
などの点を徹底すると良いでしょう。
リクルートの【美容センサス2019年上期】エステサロン脱毛編によると、脱毛メニュー予約の女性のホットペッパービューティーの利用率10%に比べ、男性の利用率は4%となっており、メンズ脱毛サロンで集客するにはホームページやSEO対策により予約を受けられるようにすることが重要と言えます。
▲業務用脱毛機販売メーカーのDr.Viseaが提供している集客支援ツールの一例
業務用脱毛機器を販売しているメーカーの中には、SEO対策や集客を支援してくれるメーカーもありますのでこういったメーカーのサポートを活用すると良いでしょう。
メンズ脱毛サロン開業までの流れ
メンズ脱毛サロンの開業までの流れは、一般的に以下の通りです。
- 業務用脱毛機を選ぶ
- 事業計画書を作成する
- 資金調達をする
- 物件・内装の検討
- メニュー検討
- 集客方法の検討
- 備品購入
- 施術練習
- 開業届の提出
- オープン
引用元:脱毛サロンの開業準備に必要なものは?開業までの流れを詳しく解説!
資金調達で融資を受けたり補助金・助成金制度を受ける場合には、申請に必要な書類作成などの作業が発生します。
また、ホットペッパービューティーへの登録など予約管理システムの導入や、キャッシュレス決済の登録準備が必要です。
開業までの細かな準備作業は非常に煩雑なため、エステ業界に精通しているコンサルティング会社にサポートを依頼したり、集客・開業サポートを徹底しているメーカーから業務用エステ機器を購入するなどして負担を減らすと良いでしょう。
メンズサロン開業には業務用脱毛機選びが重要!
今回は、メンズ脱毛の市場や開業に必要な資格や資金、開業資金を抑える方法や開業までの流れをご紹介しました。
脱毛サロンの顧客満足度は業務用脱毛機選びによって大きく左右されますが、脱毛機の相場は150〜500万円と高額なことから、低コストな家庭用脱毛機や海外製脱毛機、メルカリやヤフオクなどで販売している低価格な脱毛機の導入をお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、家庭用脱毛機では脱毛効果が得られにくかったり、メルカリやヤフオクなどで販売している低価格な脱毛機は出力が安定せず火傷などのリスクがあり、故障した時に多額の修理費がかかるなどのといったデメリットがあります。
業務用脱毛機を導入する際は、以下の基準でマシン選びをすると良いでしょう。
- 日本メーカーが販売している100万円以上の脱毛機を選ぶ
- 国産の安全性の高い脱毛機を選ぶ
- ローン・リース・レンタル制度を導入している脱毛機を選ぶ
- 開業支援や集客サポートが充実している脱毛機を選ぶ
業務用脱毛機販売メーカーの開業支援や集客サポートをうまく活用しながら、失敗しないメンズ脱毛サロン開業を目指しましょう。