近年注目されているリバウンドなしの脂肪冷却痩身。クリニックで人気のメニューですが、施術料金が高くエステでも注目を集めています。今回は、エステサロンでも導入可能な脂肪冷却マシンをご紹介いたします。マシン選びのポイントも併せてご紹介いたしますのでマシン選びの参考にしてみてください。
目次
脂肪冷却痩身とは?
脂肪冷却痩身は、脂肪細胞を凍らせて脂肪を溶解することで部分痩せが可能な痩身技術です。
画像引用元:医療法人ともしび会
体内の水は通常0℃で凍り始めますが、脂肪細胞は4℃で凍り始めます。脂肪冷却は、この温度差を利用して脂肪細胞のみを凍らせて破壊する仕組みです。
画像引用元:医療法人ともしび会
冷却部位が4℃になると脂肪細胞はシャーベットのように凍り、その後1〜4ヶ月かけて老廃物として少しずつ体外に排出されていきます。そのため同じ部位に再度施術を行う場合は、約2ヶ月の間隔を空けて行うことが一般的です。
施術対象となる部位は二の腕、背中、腹部、お尻、太もも、ふくらはぎ、顎などです。
ここがポイント
- 脂肪細胞自体を減らすのでリバウンドしにくい
- ダウンタイムが比較的短い
- 部分痩せが可能
従来のエステ痩身との違い
脂肪冷却 | ラジオ波 | キャビテーション | 電磁パルス | |
アプローチ | 脂肪 | 脂肪 | 脂肪 | 筋肉 |
メカニズム | 脂肪細胞を凍らせて破壊 | 脂肪を温めて燃焼、代謝UP | 超音波で脂肪細胞を破壊 | 深部筋肉の筋肉増強により代謝UP |
ラジオ波は冷えて固まった脂肪を温めて燃焼しやすくし脂肪細胞の大きさを小さくしたり、破壊することで脂肪層を薄くする痩身方法ですが、脂肪細胞自体は減少しません。また、電磁パルスも深層筋肉にアプローチして脂肪燃焼を促す仕組みなため、脂肪細胞への直接的なアプローチはできません。
しかし、脂肪冷却は脂肪細胞を冷却し凝固させ尿などと共に体外に排出するため、キャビテーションと同じく脂肪細胞自体を減らすことが可能なのでリバウンドもしにくく半永久的に痩身効果が得られる施術です。
クリニックとエステの脂肪冷却の違い
クリニック | エステ | |
脂肪冷却マシン | 厚生労働省の許可あり | 厚生労働省の許可なし |
1回あたりの料金 | 10万円 | 2万円〜5万円 |
施術頻度 | 1ヶ月~1ヶ月半に1回 | 2か月に1回 |
回数目安 | 1~5回 | 1〜5回 |
クリニックの脂肪冷却は厚生労働省の認可を受けている医療用マシンを使用しているのに対し、エステの脂肪冷却は認可を受けておらず医師でなくても使用できるように開発されているマシンを使用します。エステの脂肪冷却マシンはクリニックで使用されている医療用脂肪冷却マシンと比べると出力が弱いといわれています。そのため、1回の施術料金はクリニックに比べ安く設定されることが一般的です。
脂肪冷却は脂肪が柔らかいほど効果を発揮しますが、エステの脂肪冷却では痩身効果を高めるために、マシンを使う前に予め脂肪を柔らかくするためのハンドマッサージを組み合わせるなどの工夫をしているサロンもあります。エステ用脂肪冷却マシンによっては脂肪を柔らかくするための温め機能を搭載しているものもあります。
※厳密には薬機法において医療機関以外の施設では脂肪細胞を変性させる行為は認められていないとされていますが、エステ用の脂肪冷却マシンが多く普及しています。
エステの脂肪冷却痩身は儲かるのか?
画像引用元:Googleトレンド
キーワードの検索回数の推移や人気傾向をグラフで把握することができるGoogleトレンドによると、「脂肪吸引」の検索回数は過去5年の間で上昇傾向にあることが分かります。
一方、2024年2月現在、痩身メニューを扱っているサロンは全国に18,886店舗ありますが、うち脂肪冷却痩身メニューを展開しているサロンは560店舗となっており約3%のサロンでしか導入されていません。
脂肪冷却は食事制限や運動が不要な痩身として幅広い年齢層から注目されていますが、脂肪冷却マシンの導入サロンやクリニックは少なく需要に対して供給が追いついていないといわれており、競合が少ないメニューとなっています。
リバウンドや食事制限などダイエットのデメリットを解消する脂肪冷却マシンを導入することで、他店と差別化を図ることができます。
脂肪冷却マシン選びのポイント4つ
1:360°冷却の吸引カップを搭載しているマシンを選ぶ
画像引用元:かわいい♥TMK36
脂肪冷却マシンには、「プレート式」と「カップ式」の2種類があります。
「プレート式」は、板状の冷却機をあてることで冷却します。「カップ式」は、カップ状のアプリケーターで脂肪を吸引しながら冷やします。カップはS・M・Lサイズがあり、脂肪の量や部位の形状に応じて使い分けます。「プレート式」は「カップ式」のマシンと比較すると冷却できる脂肪量は少ないため「カップ式」がおすすめです。
画像引用元:FROZEN EDGE
また、従来のカップはカップサイドのみの冷却構造だったため冷却部分が少なくムラになるケースもありましたが、近年販売されいている脂肪冷却マシンはカップの360°全て冷却される構造で、脂肪層を密着吸引しながら脂肪層のみを冷却するのでターゲットの脂肪層をムラなく確実に冷却することができます。
脂肪冷却マシンを選ぶ際は、360°冷却の吸引カップを採用しているマシンを選びましょう。
2:搭載カップが豊富なマシンを選ぶ
画像引用元:THE COOL FOUR
脂肪冷却マシンを選ぶ際は「カップ式」がおすすめですが、カップ式の脂肪冷却マシンは脂肪の量や部位の形状に応じて使い分けられるよう様々な大きさ・形状のカップが4〜6種類用意されているのが一般的です。
施術部位に合ったカップを選ぶことでピンポイントで効率よく効果を発揮できるので、カップの種類が豊富なマシンを選ぶようにしましょう。
3:アプリケーター数が多いマシンを選ぶ
アプリケーターは通常2本〜4本が一般的ですが、本数が多ければ多いほど同時に施術できる箇所が増えるため施術時間の短縮に繋がります。
例えば、太ももの脂肪冷却をご希望のお客さまがいらっしゃった場合、アプリケーターが2本の場合は1名様に限定されますが、4本搭載しているマシンの場合には同時に2名様を施術可能です。サロン規模により異なりますが、集客見込みが一定数ある場合にはアプリケーターが多いマシンを選ぶと良いかもしれません。
4:脂肪冷却以外の機能が搭載されているマシンを選ぶ
脂肪冷却は柔らかい脂肪に効果を発揮しますが、固太りタイプの方やセルライトが多い方はもともと脂肪が硬くなっているケースも多く、吸引しやすいよう予め別マシンで温めたりマッサージする必要があります。
脂肪冷却以外に、脂肪を温める機能やEMSなどの電磁波によって皮膚深層を動かす機能を搭載しているマシンであれば、ハンドマッサージ不要で脂肪冷却による痩身効果を高めることが可能です。脂肪冷却マシンを選ぶ際は、脂肪冷却以外の機能を搭載しているマシンを選ぶと良いでしょう。
おすすめの業務用|脂肪冷却痩身マシンランキングTOP6
※各社webサイトに記載のマシン価格、機能、アプリケーター本数など総合的に独自に選定しております。マシン名をクリックいただくと、詳細をご確認いただけます。価格はすべて税込です。
マシン名 | マシン価格 | 機能 | アプリケーター数 | カップ種類 | |
---|---|---|---|---|---|
1 | リポクール | 定価770万円 | 脂肪冷却・温熱 | 4本 | 3種類 |
2 | フリーズドエッジ | 162万8,000円 | 脂肪冷却・EMS | 2本 | 6種類 |
3 | クールフォー | 定価350万円 | 脂肪冷却 | 4本 | 10種類 |
4 | 3Dサラウンドクライオ | 275万円 | 脂肪冷却・温め | 2本 | 6種類 |
5 | フローズンフィリップス | 不明 | 脂肪冷却・温め・エレクトロポレーション | 4本 | 4種類 |
6 | フリーズファット4S | 定価352万円 | 脂肪冷却・緑色LED | 2本 | 4種類 |
【No.1】リポクール
画像引用元:Domani
ルミクス リポクール(LUMIX lipocool®)は、株式会社エストラボ業務用脂肪冷却痩身機です。自動設定でハンドピースをセットするだけの簡単操作で最短25分、4本のアプリケーター搭載で同時施術が可能です。360°冷却の吸引カップは、「フラット」「カーブS」「カーブM」の3種類があります。また、リポクール(LUMIX lipocool®)は冷却機能だけでなく温熱機能も搭載しているため、冷却前に脂肪を温めることでハンドピースに吸引しやすい状態に整えることが可能です。温めて柔らかくなった部位を冷却していくことにより、より高い痩身効果が期待できます。
【リポクール】※価格は全て税込です。
本体価格:定価770万円 |
リポクールについて詳しくはこちら>
ルミクス リポクール(LUMIX lipocool®)公式サイトはこちら>
【No.2】フリーズドエッジ
画像引用元:FROZEN EDGE
業務用美容機器メーカーのMROから販売されているフリーズドエッジ(FROZEN EDGE)は、筋肉運動を起こすEMSと脂肪冷却の機能を組み合わせた痩身機です。脂肪冷却は最短20分、EMSは15分です。
脂肪冷却用アプリケーター2本、EMSアプリケーター2本となっており同時に施術可能な箇所は2箇所です。360°冷却の吸引カップは6種類と豊富なので、部位に最適なカップで効率よく吸引冷却することが可能です。EMS機能が搭載されているので、脂肪細胞を減らしながら筋肉運動による基礎代謝UPが可能となっており、リバウンドしにくく痩せやすい身体づくりができます。
【フリーズドエッジ】※価格は全て税込です。
本体価格:162万8,000円 |
フリーズドエッジついて詳しくはこちら>
フリーズドエッジ(FROZEN EDGE)公式サイトはこちら>
【No.3】クールフォー
画像引用元:株式会社富士美容機
クールフォー(THE COOL FOUR)は、4箇所同時に施術できる脂肪冷却痩身マシンです。アプリケーター4種類、Lサイズ・Mサイズ・Sサイズ・ミニサイズの360°全面冷却カップが10種類の中からお好みのアプリケーター&吸引カップを選ぶことができます。
なお、施術時間は約50分(脂肪が少ない顎下などは約30分)程度となっています。
【クールフォー】※価格は全て税込です。
本体価格:定価350万円 |
クールフォーについて詳しくはこちら>
クールフォー(THE COOL FOUR)公式サイトはこちら>
【No.4】3Dサラウンドクライオ
画像引用元:フォレストシンフォニー
3Dサラウンドクライオは、2箇所同時に施術できる脂肪冷却痩身マシンです。温め・吸引・冷却まで1台で可能です。アプリケーター2本、360°全面冷却カップ6種類を搭載しています。施術時間は約30分です。
【3Dサラウンドクライオ】※価格は全て税込です。
本体価格:275万円 |
【No.5】フローズンフィリップス
画像引用元:DORRY
フローズンフィリップスは、360°全面冷却カップ搭載の4本のアプリケーターで4箇所同時に施術できます。脂肪冷却・温め機能だけでなく、イオン導入の約20倍の美容液浸透率効果があるエレクトロポレーション機能も搭載しています。
【フローズンフィリップス】
本体価格:不明 |
【No.6】フリーズファット4S
画像引用元:BECOJAPAN
フリーズファット4Sは、大小4種類のカップから自由に組み合わせてお好きなカップを選ぶことができます。2本のアプリケーターで2箇所同時に施術できます。また、シミやくすみを予防し美白に効果的な緑色LEDが照射される仕組みです。
【フリーズファット4S】※価格は税込です。
本体価格:定価352万円 |
脂肪冷却痩身マシンを導入する際の注意点
脂肪冷却は、脂肪と水の氷点の違いを利用して、脂肪細胞だけを破壊させる痩身方法です。一度破壊された脂肪細胞は老廃物として体外に排出されるため、脂肪細胞の数を減らすことができるといわれています。
近年エステサロンでも提供されているメニューですが、そもそも「脂肪細胞を破壊し脂肪細胞を減らす」というのは人体の構造に影響を及ぼす行為であるため医療行為にあたります。
薬機法上では、医療機関以外の施設では脂肪細胞を変性させる行為は認められていませんのでエステサロンでの取扱には注意が必要です。
エステ用の脂肪冷却マシンを導入する際には、「医療行為にあたるリスクがないか?」「エステサロンでも使用できる設計になっているか?」など事前にメーカーに確認するようにしましょう。
まとめ
今回は、エステサロンでも導入可能な脂肪冷却痩身マシンランキングおよびマシン選びのポイントをご紹介しました。
脂肪冷却痩身は大変人気のメニューですが、クリニックの料金が高いことからエステでも需要が伸び始めています。2024年2月現在ではエステサロンでの脂肪吸引マシン導入率は少なく競合が少ないジャンルでもあります。
エステでも導入できるマシンが増えている一方、「脂肪細胞の数を減らす」という点においては医療行為に抵触する可能性もありますので、導入する際はリスクの有無を事前にメーカーに確認しておきましょう。