2021年7月、消費者庁の消費者安全調査委員会はエステサロンなどでシワやたるみの引き締めに使われているハイフ(HIFU)について、安全性を確かめる調査を開始すると発表しました。消費生活センターには「マヒが残った」「腫れが引かない」「やけどになった」などのトラブルが相次いで報告されています。
今回はハイフ(HIFU)の危険性(副作用・デメリット)や安全性が高いハイフ選びのポイントについてご紹介します。
目次
ハイフとは?
画像引用元:美人顔の条件は小顔
ハイフ(HIFU)とはリフトアップや痩身施術のひとつで、特徴として高密度の超音波エネルギーを使うということが挙げられます。
ハイフ(HIFU)で使用するマシンは、もともと前立腺癌の治療に使用されていたマシンをエステ用に改良したものです。たるみのもとになる肌や皮下組織の脂肪に対して肌の土台となる筋膜であるSMAS層からアプローチします。
ハイフの効果
顔用ハイフ(HIFU)の効果は、顔のたるみを解消するリフトアップ効果やコラーゲンの増生による美肌効果、コラーゲンの活性化がもたらす肌質改善効果などが挙げられます。
また、ボディ用ハイフ(HIFU)は、高い痩身効果やたるみの引き締め効果があり、リバウンドもしにくいと言われています。施術1か月後くらいから変化が現れ2〜3ヶ月後には高い痩身効果を実感することができます。
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ハイフ(HIFU)はリフトアップや部分痩せ、即効性に優れた痩身方法として人気のエステメニューですが、危険性などはないのでしょうか?ハイフによるトラブル事例や副作用などのデメリットについて見ていきましょう。
ハイフによるトラブル事例
国民生活センターに寄せられたハイフによるトラブル報告によると、そのほとんどが火傷の事例となっています。
- 施術を受けて熱傷になり、治るまでに半年かかると診断された
- 美容クリニック併設のエステサロンの施術で頬の神経の一部を損傷した
- 顔にブツブツができた
- 顔に熊の爪で引っかかれたような3本のミミズ腫れができた
- 施術を受けたところ熱傷を負い、顔に傷痕が残った
いずれのケースも、出力が高すぎるハイフ機器を使用してしまったり、施術してはいけない部位に照射してしまったことが原因と考えられます。
特にクリニックや美容外科で使用される医療用ハイフ機器は、医療資格を持った者以外は使用できないほど高出力となっており、2021年11月大阪の医療クリニックで施術を受けた女性が首や顔の広範囲に熱傷を受けるトラブルがあり大きくニュースで取り上げられました。
画像引用元:毎日新聞
女性の代理人弁護士によると、やけどした女性は2021年1月28日、二重あごの予防のためにレーザー治療を受けたが、首や顔の広範囲に加療6カ月を要する2~3度熱傷の傷害を負った。
ハイフの危険性を理解するために、副作用について詳しく見ていきましょう。
ハイフの副作用
ハイフは施術時に熱を帯びた機器を直接皮膚に当てて行う痩身技術です。そのため使用するハイフ機器の出力・温度が調整できなかったり、当てる箇所や回数などを間違えると火傷や腫れなどの副作用を引き起こすことがあります。主な副作用は以下の通りです。
副作用1:赤み、腫れ
施術に使用するハイフ機器の出力が高い場合のみ、施術直後は肌に赤みや腫れが生じることがあります。赤みや腫れの程度は体質によって異なりますが、基本的にはメイクで隠せる程度と言われています。腫れは1週間程度で引いていき、その後高いリフトアップ効果を実感します。
副作用2:水ぶくれ、火傷
ハイフは熱を帯びた機器を直接皮膚に当てて行う痩身技術なので、骨に近い部分を垂直に照射してしまうとエネルギーが反射して火傷を引き起こす場合があります。また、ハイフ機器の出力が高すぎたり温度が高すぎると湿疹や水ぶくれになったり、後に色素沈着になるケースもあります。
エステサロンなどで使用されるハイフ機器はあらかじめ出力がセーブされているものが一般的ですが、医療クリニックや美容外科などで使用されるハイフ機器は、医療資格を持たない者は使用できないほど出力が高く、肌のコンディションに合わせて出力を調整しないと火傷や水ぶくれになる場合があります。
副作用3:神経損傷
ハイフは、首やおでこ、目元などの脂肪が少ない部位には施術ができません。照射部位を誤ると皮膚だけではなく神経や筋肉などの神経損傷を起こしてしまうリスクがあります。
画像引用元:フォーカスネオ
特に医療用ハイフは出力が大変強く、万が一脂肪が少ない部位に照射してしまうと神経を傷つけてしまい頬から唇にかけてしびれ・麻痺が続くといったケースもあるため注意が必要です。
副作用4:痛みがある
ハイフの施術中は、出力が高すぎると骨に響くような痛みやチクチクと刺さるような痛みを感じる場合があります。また、施術の翌日から数週間程度は筋肉痛のような痛みが続くケースもあり、その場合1ヵ月ほどかけて徐々に痛みが消えていくと言われています。
副作用5:乾燥する
ハイフの施術後は、肌の水分量が一時的に減るため施術直後の肌は乾燥しやすくなります。
乾燥した肌は紫外線によるダメージを防ぐ力が弱まっているため、施術後にしっかりと保湿ケアをすることで乾燥を防ぎ、紫外線対策としてUVケアを行うと良いでしょう。
ハイフのデメリット
ハイフはリフトアップや痩身に効果的で即効性が高いというメリットがありますが、一方施術時の注意点が多いというデメリットがあります。
これからご紹介する項目に1つでも該当する方は施術を控えるようにしましょう。
【ハイフが受けられない方】
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【ハイフの注意事項】
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引用元:フォーカスネオ
クリニックやエステサロンでハイフを受ける場合は、カウンセリング時に必ずヒアリングで上記項目の確認と施術同意書のサインが必要です。
▲ハイフの注意事項確認書・施術同意書の例
ヒアリング時に上記の確認や施術同意書が無い場合は、クリニックやサロンがハイフの危険性を理解していない可能性が高いため施術を断るようにしましょう。
安全性の高いハイフ選びのポイント
ハイフによる火傷・神経損傷・痛みなどのトラブルの原因は主に以下の2点が考えられます。
- 出力が高すぎるハイフ機器を使用してしまった
- 施術してはいけない部位に照射してしまった
ハイフを安全に受けるために、また、安全性の高いハイフメニューを提供したいとお考えのオーナー様はこれからご紹介するポイントを踏まえてハイフ機器を選ぶようにしましょう。
ポイント1:出力調整されているハイフ機器を選ぶ
先述した通り、医療従事者しか使用できないほど高出力の医療用ハイフは、施術者が出力調整を間違えると大阪の医療クリニックで起きたトラブルのように火傷を引き起こします。
一方エステで使用されるハイフ機器の多くは出力があらかじめセーブされた設計になっているため、火傷や痛み、神経損傷のリスクが少ないと言われています。
稀に、エステサロンで医療用ハイフ機器を使用しているケースもあるため、ハイフを受ける際には、予約時にエステ用ハイフ機器かどうか?を確認すると良いでしょう。
画像引用元:フォーカスネオ
また、安全性が高いハイフ機器は、必ずその安全性を担保するために保険・保証制度が充実しています。ハイフメニュー導入を検討中のオーナー様は、火傷などの施術トラブルに対応の保険・保証制度を設けているメーカーからハイフ機器を購入するようにしましょう。
安全性の高い保険・保証制度が充実しているエステ用ハイフ機器について詳しくはこちら>
ポイント2:日本製のハイフ機器を選ぶ
近年日本で人気のハイフですが、もともとアメリカや韓国など海外で流行していました。海外から輸入されたハイフ機器の多くは中国産の物が多く、性能が古い中古マシンや型落ちしたマシンの側だけリニューアルされたハイフと言われており、出力調整が難しく火傷などのトラブルになりかねません。
▲上画像は業務用エステ機器販売メーカーDr.Viseaのハイフ「フォーカスネオ」の参考資料。
一方、日本製のハイフは安全性や品質管理が徹底されており、メーカーの中には医師監修のハイフ機器や日本人エンジニアが厳密なテストを繰り返し安全性に優れたハイフ機器も存在します。
ハイフを受ける際は、予約時に日本製のハイフ機器かどうか?を確認すると良いでしょう。
ハイフメニュー導入を検討中のオーナー様は、日本製のハイフ機器や日本人エンジニア常駐のメーカーや医師監修のハイフ機器を選ぶと良いでしょう。
ポイント3:120万円以上のハイフ機器を選ぶ
一般的に、業務用ハイフは税込120〜350万円程度が相場となっています。
ハイフ機器が税込120〜350万円する理由は、サロン用に再開発された出力を抑えた高密度の超音波を肌に照射するためです。
一方、激安ハイフは100万円以下が目安となっており、Yahooや楽天、メルカリ、海外通販サイトなどで販売されています。そのほとんどが型落ちのマシンや出力調整に不備がある中古マシンなので、火傷などのトラブルが起きやすく大変危険です。
ハイフを受ける際は、使用するハイフ機器が中古ではないかを確認するために使用するマシン名称を問い合わせ、ネット検索しておくと良いでしょう。メルカリや楽天などで表示されるマシンはメーカーのトラブル保証が無いため、施術を見合わせる必要があります。
ハイフメニュー導入を検討中のオーナー様は、120万円以上する日本メーカーで開発されたハイフ機器を選ぶと良いでしょう。
ポイント4:痛みや火傷のリスクが少ない「蓄熱式ハイフ」を選ぶ
ハイフは肌に直接当てるマシンの先端部分やメカニズムによって以下の種類に分けることができます。
ハイフの種類 | 仕組み | メリット・デメリット |
2Dハイフ | 1点の熱が線状に2、3秒かけて点射される。 | 細かくデザインできるが、施術時間がかかるうえ技術力が必要。当てムラのリスクがある。 |
3Dハイフ | 熱が長方形面のように大きい面で2、3分かけて点射される。 | 広範囲を均一に照射可能。一度ボタンを押すと点射が終わるまで面のサイズが大きければ大きいほど時間がかかる。 |
4Dハイフ | 熱が長方形面のように大きい面で2、3分かけて点射される。 | 4列同時に照射するので施術時間が短いが部分当てができない。 |
蓄熱式ハイフ | 通常のハイフの2、3倍の出力で1点の熱が高速連射される。 | ピンポイント照射、広範囲照射が可能。施術時間が短くムラがない。蓄熱照射なので火傷のリスクがない。 |
※Dはドット(点)のことを指し、10点列で照射されるマシンは3Dハイフ、12点列で照射されるマシンは4Dハイフなどと呼ばれ、5D〜9Dまで種類があります。
1ショットで一気に熱を加える「2D・3D・4Dハイフ」は、当てムラが起きたり痛みを伴う場合や火傷などの施術トラブルのリスクがあります。
一方「蓄熱式ハイフ」は、組織の熱変異に効果的と言われる60度以上に面で徐々に蓄熱していく仕組みとなっており痛みや火傷のリスクが少ないのが特徴です。「2D・3D・4Dハイフ」よりも2、3倍強い出力の1点照射が高速連射されるハンドピースをクルクルと動かし施術するのでスピーディーにムラなく施術することができます。
ハイフを選ぶ際は、痛みがほとんどなく火傷のリスクが少ない「蓄熱式ハイフ」を選ぶようにしましょう。
ハイフの種類について詳しくはこちら>
まとめ
今回はハイフ(HIFU)の危険性(副作用・デメリット)や安全性が高いハイフ選びのポイントについてご紹介しました。
「これからハイフを受けたいが不安」「リスクを知っておきたい」という方は、クリニックやサロンの予約時に以下を問い合わせておくと安心です。
- 出力が調整されているエステ用ハイフ機器かどうか?
- 日本製のハイフ機器かどうか?
- 120万円以上する日本メーカーで開発されたハイフ機器かどうか?
また、ハイフメニュー導入を検討中のオーナー様は、
- 火傷などの施術トラブルに対応の保険・保証制度を設けているメーカーのハイフ機器
- 日本製のハイフ機器
- 日本人エンジニア常駐のメーカーや医師監修のハイフ機器
- 120万円以上する日本メーカーで開発されたハイフ機器
を選ぶと良いでしょう。
安全性・即効性が高い日本製業務用ハイフ「フォーカスネオ」について詳しくはこちら>